AE初心者の方でも有料プラグインを購入しないで済むかも?!簡単に自作できるレンズフレアのチュートリアル②
おまたせしました!okokです。今回はグラデーションやフラクタルノイズを使って、フレアがリアルになるように加工を施してみましょう!前回同様ダラダラと書いてますので申し訳ないところではありますが、実際の作業はササッとできてしまうくらい簡単なので、ぜひトライしてみてください!

目次
グラデーションとフラクタルノイズを活用してリアルな「フレア」をつくろう
前回、とても簡単なエクスプレッションを追加したレイヤー『ray』を複製して、いよいよ「フレア」部分の作り込みに入りましょう。
下準備
複製したレイヤーをそのまま利用するわけではないので、まずはちょっとした下準備をおこないます。何となく3ステップとしてまとめてみました。
- 1.複製したレイヤー『ray 2』を、『flare TypeA』という名前に変更しておきましょう。以下『flare TypeA』と表記します。
- 2.「コンテンツ/パスのウィグル」は使用しないので、削除してください。
- 3.「エフェクト/ブラー(滑らか)」はとりあえず非表示にしておいてください。他のレイヤー『light』や『ray』も非表示にしておきましょう。
フレアタイプ その1 〜シェイプレイヤーでリアルを追求してみよう〜
いくつかのタイプに分けて「フレア」を作成していくのですが、『flare TypeA』はフレアの中心からスーッと明るなりながら淵の方で暖色から寒色へとスッと変化し、さらにその一部が欠けたようなものをつくっ・・・文章ではぜんぜん伝わらないですが、とにかくつってみましょう。
- タイムラインパネルにて『flare TypeA』の「コンテンツ/楕円形 1/楕円形パス 1」は
- [サイズ]を[500.0 , 500.0]としてください。
- 「グラデーションの塗り 1」の[終了点]を[0.0 , 250.0]に変更してください。
続いて[カラー]の[グラデーションの編集…]から「グラデーションエディタ」ウィンドウを開いてください。
- 上段の不透明度調整値が、
チョコ①[不透明度:0%、位置:0%]
チョコ②[不透明度:50%、位置:90%]
チョコ③[不透明度:100%、位置:95%]
チョコ④[不透明度:0%、位置:100%] - 下段の色調整値は、
ミント①[位置:0%、白]
ミント②[位置:90%、#526870]
ミント③[位置:92%、#E14646]
ミント④[位置:100%、#82689A]
ただ、設定値などは参考までに書いているだけですので、お好みで問題ありませんよ。
シェイプレイヤーの「複製」は便利
ここまでは今まで通りのやり方でしたが、今度はこの円が欠けたような表現していこうと思います。シェイプレイヤーはシェイプレイヤー内で「複製できる」ということですので、やってみましょう。タイムラインパネルにて「コンテンツ/楕円形 1/グラデーションの塗り 1」を複製してみると「グラデーションの塗り 2」だけが追加されましたよね。さらに、シェイプレイヤーの項目によっては個別に[描画モード]までも設定出来る仕様なので、シェイプレイヤー内だけで色々と組み替えられて、もとのレイヤーを増やす必要がないという設計なのです。あと、「コンテンツ/楕円形 1」内で「グラデーションの塗り 2」は「グラデーションの塗り 1」の上にくるように配置し直してくださいね。
- 「グラデーションの塗り 2」の[描画モード]のプルダウンメニューから[焼き込み(リニア)]を選択してください。
[乗算]よりもパキッとした印象の黒を描画できるのでコチラを選んでみました。
- さらに[種類]を[線形]に変えてください。
- [開始点]を[0.0 , -250.0]に変更してください。
続いて[カラー]の[グラデーションの編集…]から「グラデーションエディタ」ウィンドウを開いてください。
- 上段の不透明度調整値は、
チョコ①[不透明度:0%、位置:0%]
チョコ②[不透明度:100%、位置:100%]に変更 - 下段の色調整値は、
ミント①[位置:0%、黒]
ミント②[位置:100%、黒]としました。
つまり、大きさは同じでグラデーションが違うタイプのものを[焼き込み(リニア)]で重ねて表示している状態というのがコンポジションパネルで確認出来るかと思います。今回は非常に単純なやり方で行っていますが、まだまだガシガシ作り込むことも可能ですので色々試してみても面白いと思いますよ。さて、あとはフラクタルノイズを加えて、レンズの埃みたいなものを表現して、よりリアルに仕上げましょう。
「フラクタルノイズ」仕上げ
「フラクタルノイズ」というエフェクトは煙や霧、塵といった効果が欲しいときとか、とにかくなにかと画に雰囲気をつくる時にサッと使えて、グッと引き締めてくれるエフェクトです。そんなエフェクトを使ってレンズの埃を表現して、よりリアルに仕上げましょう。
では「エフェクト」に「フラクタルノイズ」を追加しましょう。「フラクタルノイズ」の追加方法は『flare TypeA』を右クリックし、プルダウンメニューを表示し、「エフェクト/ノイズ&グレイン/フラクタルノイズ」を選択します。
「フラクタルノイズ」設定の変更箇所は
- [フラクタル種類]のプルダウンメニューから[タービュレント(滑らか)]を選択
- [トランスフォーム/スケール]を50.0にして
- [不透明度]を30%へ変更
- [描画モード]を[乗算]としました。
急に[タイムラインパネル]ではなく[エフェクトコントロールパネル]になっていますが、どちらでもエフェクトをコントロールできます。[エフェクトコントロールパネル]の表示方法は、アプリケーションメニューバーからウィンドウ/エフェクトコントロールを選択してください。
- 「ブラー(滑らか)」を表示し、ブラー値を[25]としてください。
この時、「ブラー(滑らか)」が「フラクタルノイズ」の下に位置していることを確認してください。これは、レイヤーに対して「フラクタルノイズ」の効果をかけた後に「ブラー(滑らか)」の効果がかかるようにしたいなと思ったからですが、例えば、この順番を順番を入れ換えた状態、つまり、レイヤーに対して「ブラー(滑らか)」の効果をかけた後に「フラクタルノイズ」の効果がかかるようにすると、「フラクラルノイズ」がはっきりしたと思います。このように順番を入れ替えるだけでも得られる結果は異なりますので、チュートリアル通りにやるだけではなく時には色々トライしてみて自分なりの発見を楽しんでみてください。
フレアタイプ その2 〜たった2色のグラデーションで「フレア」をつくろう〜
順番間違えた・・・。次のタイプは一番スタンダードな「フレア」のタイプとなるかと思います。それでは『flare TypeA』を複製し、『flare TypeB』という名前に変更してください。この時『flare TypeA』は非表示にしておいてください。
- 『flare TypeB』の「コンテンツ/楕円形 1/グラデーションの塗り 2」を削除して
- 「コンテンツ/楕円形 1/楕円形パス 1」の[サイズ]を[1000.0 , 1000.0]としました。
「コンテンツ/楕円形 1/グラデーションの塗り 1」の
- [種類]を[線形]に変えて
- [開始点]を[0.0 , -500.0]
- [終了点]を[0.0 , 500.0]に変更してください。
ディティールにこだわりをもってみる
『flare TypeB』はグラデーションの色も変更し、ついでにフラクタルノイズの種類も変えてみようかと思います。
すごく細かい所ではありますが『flare TypeA』とまったく違うという感じにしないのがポイントです。
[カラー]の[グラデーションの編集…]から「グラデーションエディタ」ウィンドウを開き、
- 上段の不透明度調整値は変更しません。
- 下段の色調整値は、
ミント①[位置:0%、F7BDBD]
ミント②[位置:100%、#231E3A]
フラクタルノイズの方は、
- [フラクタル種類]は[小さなバンプ]を選択
- [トランスフォーム/スケール]を25.0にしてみましょう。
ここまでが、『flare TypeB』の設定になります。これを再度利用して『flare TypeC』を作っていきましょう。
フレアタイプ その3 〜複数のシェイプをひとつのレイヤーとしてあつかう〜
次に作成するタイプはキラキラ感を出すための「フレア」を作ってみましょう。
『flare TypeB』を複製し、『flare TypeC』という名前に変更して
『flare TypeB』は非表示にしてください。
-
『flare TypeC』はまず、「コンテンツ/楕円形 1/楕円形パス 1」の
- [サイズ]を[400.0 , 400.0]としてください。
今回のグラデーションは横方向ということで「グラデーションの塗り 1」の
- [開始点]を[-200.0 , 0.0]
- [終了点]を[200.0 , 0.0]に変更してください。
さらに、[カラー]の[グラデーションの編集…]から「グラデーションエディタ」ウィンドウを開き
- 下段の色調整値の、
ミント①[位置:0%、FF0000]
ミント②[位置:100%、黒]
ということで筒状のグラデーションになったかと思います。
「フラクタルノイズ」は『flare TypeB』と同じものではなく、『flare TypeA』の設定値をそのまま利用したいので、『flare TypeA』からコピペしてください。
・・・やっぱり、順番まちがえた・・・
ここでも活躍!シェイプレイヤー内の「複製」
今度は「パス」を複製していきますよ!「コンテンツ/楕円形 1」を複製して、この個々のパスの中にある[位置]の設定などを替えてランダムに配置していきましょう。
- 「楕円形 2」の[描画モード]を[覆い焼き(リニア)]とし、
- [トランスフォーム:楕円形 2]の[位置]を[-160.0 , -132.0]という感じにテキトーに配置します。
[カラー]の[グラデーションの編集…]から「グラデーションエディタ」ウィンドウを開き
- 下段の色調整値の
ミント①[位置:0%、FDBE00]としてみました。
「楕円形パス 2」を複製して、テキトーに配置し、色調整値の1つめだけを調整し色を変更して、また複製という作業を7回繰り返してみました。念のため数値を記載しておきますがコレの通りである必要はありませんのでお好みで。
- 「トランスフォーム:楕円形 3」(以下「トランスフォーム:」を省略)は[位置]を[296.0 , -356.0]
- 「楕円形 4」は[位置]を[-80.0 , -50.0]
- 「楕円形 5」は[位置]を[72.0 , -130.0]
- 「楕円形 6」は[位置]を[-20.0 , -58.0]
- 「楕円形 7」は[位置]を[-616.0 , -250.0]
- 「楕円形 8」は[位置]を[532.0 , 450.0]とし、
それぞれの「グラデーションの塗り 1」は、
- 「楕円形 3」の下段の色調整値のミント①を[位置:0%、00CCFF]
- 「楕円形 4」の下段の色調整値のミント①を[位置:0%、008AFF]
- 「楕円形 5」の下段の色調整値のミント①を[位置:0%、1E00FF]
- 「楕円形 6」の下段の色調整値のミント①を[位置:0%、D800FF]
- 「楕円形 7」の下段の色調整値のミント①を[位置:0%、白]
- 「楕円形 8」の下段の色調整値のミント①を[位置:0%、白]としました。
そろそろ同じサイズなのもどうかと思ってきたので、複製するもののサイズを変えてみましょう。
- 「コンテンツ/楕円形 9/楕円形パス 1」の[サイズ]を[100.0 , 100.0]としました。
同じく「グラデーションの塗り 1」の
- [開始点]を[-50.0 , 0.0]
- [終了点]を[50.0 , 0.0]に変更してください。
[トランスフォーム:楕円形 9]の
- [位置]を[-312.0,-294.0]という感じにテキトーに配置します。
[カラー]は「楕円形パス 8」から変更する気力をなくしてしまったので変更しませんでした。つまり[グラデーションの編集…]から「グラデーションエディタ」ウィンドウを開いてみると、
- 下段の色調整値のミント①が[位置:0%、白]となってるかと思います。
「楕円形パス 9」を複製し、テキトーに配置して、また複製という作業を3回繰り返してみました。こちらは色は全て変更しませんでしたので、位置のみ念のために記載しておきますね。
- 「楕円形 10」は[位置]を[-428.0 , -242.0]
- 「楕円形 11」は[位置]を[-260.0 , -246.0]
- 「楕円形 12」は[位置]を[-700.0 , -246.0]としました。
この12個の「楕円形パス」をグループ化しておけば整理しやすいかもしれませんね。
これで、今回のレンズフレアを構成するために用意するシェイプレイヤーをつくる作業は終わりです。これらのフレアを気持ちよく動かすために、エクスプレッションを利用してポジションの制御を行うという行程は次回にということで、お楽しみに!
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